ぺこぱのツッコミは「のり突っ込まない」ツッコミと言われ、新感覚なお笑いを生み出してきました。
このボケを全肯定してしまうような「ツッコミ」の特徴から、『名言』と好評判ですね!
ぺこぱの「名言」と言われるツッコミの数々をまとめていきます!
ぺこぱのツッコミには愛がある?全肯定するツッコミは発明!!
「漫才」のツッコミといえば、「ボケ」役の「ありえないだろ!」「いや、それは変だろ!」というポイントを「それは変だ!なぜなら」と正しながら、面白おかしく膨らませるのが、オーソドックスな役どころです。
様々な漫才コンビも、色々なネタを捻出しますが、この基本的なスタイルは大きく変わることはありません。
しかし、このぺこぱ。
あろうことかこのルールの真逆にするという、ある意味「発明」的なツッコミ(ともはや呼べるのか?)を生み出しました!
このスタイルは一見ツッコミを入れているようで、実は全くツッコミになっていない。
具体的にはボケの出したお題目に
「そんなことあるわけないだろう!……いや!そんなことある!!」
と、つっこんだようにしてそれを引っ込めて丸っと肯定してしまうんですね。
これは今、「のり突っ込まない」ツッコミと呼ばれ、新感覚な漫才として注目を集めています!
これは良い意味でオーディエンスの期待を裏切り、
「そこ、ええ…ってか認めちゃうの??」
と、ツッコミにあるまじき方向に急転換するのがなんとも面白い。くせになるファンも多いようです。
その「漫才」としての斬新な面白みもさることながら、漫才に込められた、現代社会をよく捉えた言葉の数々が共感も呼ぶようです。
世の中の常識も価値観も目まぐるしく変わっていき、自分のことで精一杯の社会。
みんな自分のことで精一杯になりがちなこのご時世に、どんな「ボケ」でも全肯定するぺこぱ、特にのりツッコまない松陰寺さんの言葉は、胸に刺さりますよね。
全肯定漫才が生まれた理由について松陰寺さんは
「“シンプルにボケてツッコむ”ということをただ裏切りたかっただけ」
と説明しています。最初は1回だけの予定が、思いの外ウケたようで、全部このパターンにすることにしたとか。
また最初の頃は普通にツッコミをやっていて、時々人の悪口が入っていた事もあったそうです。
しかしそれが回り回って、自分に戻ってくることに気づいてやめたとも語っています。
流石ですね。いわゆる「ブーーメラン!」ってやつですね。
気づかずボンボン投げまくる人たちもいらっしゃるようですが……少しは気付いてもらいたいものです。
ぺこぱツッコミ名言集!!日めくりカレンダーも売れている?
では、ぺこぱの名言の数々を見ていきましょう!
①『悪くないだろう。』
前振りで使われる「ぺこぱ」の代名詞のようなセリフ。
シュウペイ:医者か?
松陰寺:フィ者か?
シュウペイ:助手をやってくれと頼まれた時
松陰寺:悪くないだろう。
シュウペイ:タクシー運転手
松陰寺:タクシーフン転手
シュウペイ:いいだろう
松陰寺:悪くないだろう。
みたいな感じでネタに入っていきます。
漫才以外にもインタビューのコメントなどに時々挟んできたりする事もあ流ようですね。
②『時を戻そう』
これも『悪くないだろう。』と並ぶぺこぱ節!
松陰寺さんが「ちゃんとやってくれ」というのをもっとロマンチックな言い方にできないかと編み出された言葉だということです。
けど、最初は伝わらなかったようですね。
言い始めたときは全く反応が無く、会場が「何言ってんだ、コイツ?」みたいな空気になっていたとか。相方のシュウペイさんですら、意図がわからずに、変な風に思っていたそうです。
<「タクシー運転手」から>
③『もう誰かのせいにするのはやめにしよう。』
タクシーに2度ぶつかられたら、に対する応え。2回もぶつかるってことは自分が車道側に立っていたのかと、人のせいにしないと一人完結してしまいます。
人のせいにするな、とはよく言われますが…。これが本当の自己責任。自己責任って、失敗したり、お騒がせした人をこき下ろすための方便じゃないはず。
そう、こうやって自分で気づかないとね。
④『知識は水だ。独占してはいけない。』
メジャーなスポットなのに「新宿駅は何ですか?」と訊かれてしまった時に対する応え。
いや、その設定(ボケ)無理あるっしょと思いますが(笑)これに対して、
「いや知らねー…んだったら教えてあげよう。そうだろ?知識は水だ。独占してはいけない。」
と返すわけです。どんな事でも知らない人には見下すことなく、知識を分かち合おうという名言です。
水道民営化とかそれに関して問題視されている水利権問題への警鐘も含まれていますね。
なかなか奥が深い。
⑤『できないことを求めるのもやめにしよう。』
ナビったら『ナビ付いてるから大丈夫です』と言われてしまった時に対する応え。
ナビした時間返せよってツッコミかけながら、いやそんな「できないこと求めるのはやめよう」と気持ちを切り替えていくんですね。
これ、ネタとしては笑えちゃうんですが、こういう理不尽な事、実際、口に出したり、口に出さないまでも心の中で叫んでる人は結構いるんじゃないでしょうか?
こんなふうに気持ちをすぐ切り替えられれば、良いですよね。
⑤『いや休憩は…取ろう。働き方を変えていこう。』
タクシー運転手が急に仮眠しだした時に対する応え。
いや、お客乗せて仮眠するなー!と普通ならツッコミたくなるところです。
働き方改革ネタですね。
⑥『いやキャラ芸人になるしかなかったんだ。何かが欲しかった。』
『うるせぇキャラ芸人!』と言われてしまった時への応え。
自虐ネタですが「何かが欲しかった」ってフレーズがなんか良いですね。
ここまでの苦労が垣間見えます。
個人的に好きな「名言」(迷言?)です。
※「幼稚園」ネタでも似たような展開があります。
『黙れキャラ芸人』と言われてしまった時に対して、
『いやキャラ芸人って言われてる時点でキャラがあるってことが伝わってる!そうだろ?キャラは貯金だ。ないよりはあったほうがいい。』
と返します。
「キャラ芸人」が良いのか悪いのかはさておき、これはどんなに罵られても、自分の武器は捨てるなって事でしょうか?
「キャラ芸人」であることを受け入れ、それを武器に戦っていくという覚悟が感じられます。
<「高齢化社会」から>
⑦『お年寄りがお年寄りに席を譲る時代がもうそこまで来てる。』
お年寄りから席を譲られてしまった時に対する応え
そのとおりです…日本の未来、考えていきましょう!
⑧『間違いを間違いと認められるようような人になろう。そうだろ?間違いはふるさとだ、誰にでもある。』
相方が間違えておじいさん役をやっていたことがわかった時に対する応え。
うわーーー、めっちゃ言ってもらいたいセリフです。
もはや僅かなミスも許されない超ハードゲーム状態の日本。
こんな大らかさがもう少しあっても良いんじゃないでしょうか?
文句なく名言です!
<その他>
まだまだ沢山、ぺこぱの名言はあります!ざっくりと紹介だけしますね。
・『できない時はできないと言おう。』
・『愛は雲だ、色んなカタチがある。』
・『思い出させる努力をしよう!』
・『すべての物語には意味がある』
・『人にはいろいろ事情がある』
・『ギャル男になったから俺と出会えたんだ!』
※これはネタではないようです。シュウペイさんが
「ギャル男の自分がこうして活躍していることにビックリする」
とコメントしたことに対して、松陰寺さんが返した言葉です。
こんなふうに友人に言ってもらえたら嬉しいですよね。
ぺこぱの(のりつっこまない)ツッコミ名言は、多くの共感を得る言葉が多く日めくりカレンダーにもなっているようですよ!
毎日これをめくれば、その日のヒントになる名言がきっと見つかるはず!?
日めくりなので、何度でも
「時を戻そう!!」
名言は歌詞?ネタ担当、松陰寺はミュージシャンだった!
ぺこぱの名言、人気の秘密は、内容の良さだけでなく、小気味よいリズムにもあるのかなと思いました。
リズムというか、韻を踏んでいるのか、なんか歌を聞いているようなそんな感覚で耳に入ってきます。
ネタ作り担当をしている松陰寺さんは、バンドマンとして活躍し、音楽の道へ進もうとしていたそうです。
特技は曲作りとあり、PR作品なども作っていることから、ネタの言葉回しにも、曲作り、歌詞づくりのスキルが活かされているように思います!
ぺこぱ松陰寺さんは、今は芸人さんとは言え、根はきっとミュージシャンなのでしょうね!
ぺこぱツッコミは時代を映す名言だった!
ぺこぱのツッコミが名言ということで見てきましたが、確かに名言の宝庫でしたね。
今の日本を生きる我々に刺さるメッセージ性がぺこぱの本当の魅力なのかもしれません。
さらなる名言&迷言の誕生に期待です!